「型にはまった写真は興味がなくて・・・」とお打合せでマツダさまは仰いました
「型にはまらない写真」18年前にぼくが独立した時、まさに「型にはまらない写真」を撮ってやろうと考えてがむしゃらにやっていました。
それは奇抜な写真というわけではなく、「型に押し込めず、その人らしい写真」ということです。だから必ず打ち合わせをしたし、一緒に飲みに行ったり、何度も会ってその人の持つ魅力を見出すようにしていました。
その気持ちは仕事量が増えてくるとともに、気付かないうちに薄らいできました。「きれいな写真を撮らなくちゃ・・」いつの間にかそんな気持ちが強くなっていたように思います。
だから「型にはまった写真は興味なく・・」という言葉にハッとさせられました。その人だからこそ残せる写真を撮ろう!
撮影は夕方から夜にかけての中之島公園です。嬉しいことにお天気は快晴。沈みかける陽を生かして、みんなで笑って動き回ってシャッターを切っていきます。
横断歩道を渡ったり、川沿いを歩いたり、時には走ったりと普段通りのスピードでぐんぐん進んで行きます。
おふたりはビールの瓶とパンもご用意されていました。パンは思いっきり頬張ってもらいます。もう話が出来ないくらいに・・・
そうして日は沈み、すっかりと夜になりました。夜はしっとりと。バラ園ではバラが満開の時期でした。
たくさんのバラと一緒にも撮影。暖かな季節でたくさんの一般の方がいらっしゃいましたが、写真では2人だけの世界に仕上げます。
普段の撮影の5倍くらい笑って歩き回った撮影になりました。
「型にはまらない写真」が残ったんじゃないかな。仕事を始めた頃の原点に立ち返ることができた撮影になりました。
マツダさま、ありがとうございました!
河田洋祐