20070301

佐伯祐三の絵に思う

「佐伯祐三とパリの夢」展(大阪近代美術館心斎橋準備室)を見に行きました。
佐伯祐三の絵は数年前にどこかの美術展で偶然見たことがありました。力強く荒々しい筆遣いは、絵画の知識など全くないぼくにでもわかるくらい独特で、初めて作品を見て以来彼の名前を忘れることはありませんでした。
そして今日、佐伯祐三が残した二十点ほどの作品を真近で見る初めての体験。何度も塗り重ねられた絵の具、書きなぐられた文字、削り取られたキャンパス・・・。
描きながら感じたであろう喜び、怒り、悲しみ、畏れ。絵の前に立つだけで彼が抱えていたさまざまな感情を共有できるような気がします。作品が持つエネルギーに圧倒されました。
佐伯祐三は30歳という若さでこの世を去りました。
ぼくは彼が生きた以上の時間をこれまで過ごしてきたのだけど、今まで一体何を残してこれたのだろう・・・と思いました。
今まで何を残してこれたのだろう。と考えた今日から3月。