20100412

カメラマンの死

タイのバンコクでデモ隊を取材中のカメラマンが銃にあたって死亡したというニュースを見ました。
亡くなった村本さんには2人のお子さんと奥様がいらしゃったということで、ご本人にとって心残りが多かったと思います。ご冥福をお祈りいたします。
ぼくは写真を始めた頃に大丸で開催されたロバート・キャパの写真展に大きな影響を受けた。そして報道カメラマンになりたいな・・・という憧れを持った。もちろん報道カメラマンになる為には大きな覚悟と根性と体力が必要で、とうていぼくがなれるような甘っちょろいものではない。
でも今も報道カメラマンはぼくの中で憧れの存在。
その現場に立たなければ写真は撮れない。かれらは命の危険を顧みず、銃弾が飛び交う危険な地域に進み出てカメラを構える。彼らが命と引き換えに現場に立つ理由。それは使命感。かれらがカメラを向けなければアフガニスタンやタイで今起こっていることを、いまぼくたちが知るすべはない。報道カメラマンは眼の前の出来事を世界に伝えたいと言う一心で現場へ立つ。
キャパも沢田教一も村本さんも現場で生を終えた。
だけど彼らは決して無駄な死に方ではなく、写真と生きざまは何百年先まで記憶されるだろう。
カワタヨウスケ