先日、ふとしたきっかけて「写ルンです」を使う機会がありました。
次女のみなとが使いたいと最初に言って、「それは懐かしい!ひとつ買って使ってみよう!」と言うことになったのです。
我が家はぼくがカメラマンをやっていることもあり、娘たちもカメラに触れる機会は多くあります。一眼レフだって両手で格好良く構えて撮ってくれます。
でもフィルムカメラ、しかも「写ルンです」はなかなか触れることがない(写ルンですを使うのは彼女にとって人生初だったはず)
こいつで写真を撮るには
1.シャッターを押して、
2.フィルムを送るダイヤルを回す
3.あと何枚撮れるか確認をする
なんて手順が必要だし、室内であればフラッシュもオンにしなくてはいけない・・・ と、スマホで撮るのと比べると結構複雑な手順が必要。
撮った写真はすぐに見ることが出来ないし、何より27枚しか撮れない!!
27枚制限については「すぐになくなるやん!」と次女はとてもびっくりしていました。
(そういえば昔修学旅行に行くときなんかは写ルンですを5個も6個も持って行った記憶が脳の奥底から蘇ってきました。)
次女は友達と使ったり、家族で撮ったりとその27回のシャッターチャンスを存分に楽しんでいました。「昭和時代」のカメラなので細かな不満はそこそこあるようだけど「自撮りが出来ない」のが一番の不満だったようです。そんなこと考えたこともなかったな・・・
フィルム巻き上げのダイヤルが無抵抗に何周も回るようになるとすべての写真を撮り終わった証拠。
写真屋さんにカメラを現像に出します。これも昭和時代の懐かしい流れ。幸い3時間ほどで現像が出来上がりました。
仕上がった写真は、デジタル写真を見慣れた目からは「なんだこれは!」というもの
ピントはちゃんと合っていない。室内でフラッシュを使い忘れた写真は真っ黒。間違ってシャッター押した写真も混じっているし、どの写真も鮮やかさに欠けてなにか靄がかかったみたい・・・
普段見る写真から比べると失敗作のオンパレードです。
でも何だか許せるというか、「これも良いやん!」と思わせる良さがありました。
デジタルで撮るには100%の完璧さを求め画像処理まで進むけれど、写ルンですの「写っていればラッキー」くらいのゆるさは新鮮だし、「写真って実はこれで良いんだ」という気持ちにもなりました。
撮るのも出来上がった写真を見るのも面白く、現像が完成するまでのワクワクも味わえて素敵な体験をさせてもらえた気がします。
「写ルンです」ありがとう。
調べてみると「写ルンです」は発売されたのは1986年だそう。37年も前のことでした!!
河田洋祐