こんにちは。
スタッフの矢寺です。
毎年夏に沖縄に行っている私ですが、
今回、結婚式の撮影もあり、はじめて2月の沖縄に行ってまいりました。
到着してびっくり。
むちゃくちゃむし暑い・・・
気温はまさかの25℃!
その上雨上がりのせいかとにかく湿度が高くて、
来ていたマウンテンパーカーも、ワンピースの中のタートルも、タイツも、空港ですぐに脱ぎました。
夏に来るときはいつもダイビングをするのが恒例なのですが、
あたたかいとはいえ極度の寒がりなので、今回は潜りませんでした。
冬はホエールウォッチングの季節らしいのですが、船で海風に吹かれるのも寒そうだなと思い、
今回は山に登ることにしました。
沖縄は海のイメージしかありませんでしたが、調べてみると、たくさんの山があることを知りました。
標高こそ本島最高峰の与那覇岳で498mしかありませんが、山によってはけっこう険しいルートもあるようです。
今回私が登ったのは、本島のど真ん中にある、名護岳という、標高の346mの山です。
結構な高さまで車で登れてしまったので、歩く距離は少ないのかな?と思ったのですが、
HPのマップをダウンロードすると、なかなかたくさんの種類のハイキングコースがあったので、一安心。
登りと下りでA、B、違うルートを歩くことに決めました。
この日の最高気温は20℃で曇り。少し肌寒かったので(極度の寒がりなので)、マウンテンパーカーを来て車から降り、頂上目指してスタートしました。
それが間違いでした。
15分も歩いたら汗がダラダラ出てきて、マウンテンパーカーが大きなお荷物になってしまいました。
それでも私が選んだAルートはとても整備されていて、上り下りの部分は丸太の階段が作られたりして歩きやすく、
見たことのない植物の写真撮影を楽しみながら登ることができました。
途中で道の真中に大きな蜘蛛の巣があったり(写真見えますか?)、
くるくるした植物が珍しくてかわいらしくて、くるくるした植物を見つけるゲームなんかをひとりでやりました。
熱帯地方ならではの木、草、葉っぱが面白く、往路にかなりの時間をかけてしまいました。
少しおかしいなと思い始めたのはスタートして1時間位歩いたところでした。
標高は全然高くないのに、なかなか頂上につかない・・・
その上、小雨が降り出していました。
確認すると、まだ3分の2ほどしか進んでいないことに気が付き、慌ててスピードを早めました。
折りたたみ傘をさすために荷物となっているマウンテンパーカーを着、早歩きで登りだしたので汗がふたたび吹き出してきました。
暑すぎて、傘も邪魔で、雨で地面がぬかるんですべり、かなりしんどいラストスパートでしたが、なんとか頂上にたどり着きました。
頂上からの景色は、町と海がかろうじて見えましたが、かなりどんよりしていて、残念ながら絶景とは言えませんでした。
それはともかく、急いで下山しないと危険だし、体力も続かないと思い、頂上での滞在時間1分で復路のBルートをスタート。
スタートしてすぐに、Bを復路に選んだことを後悔しました。
こちらの道は、Aルートと違って、ほとんど整備されておらず、細く険しい岩場がひたすら続きました。
細い黄色と黒のロープが、申し訳程度に木から木へと結ばれていて、そのロープを持っていないと降りられないほどの高さの石ばかり。
雨で岩が濡れ、泥がはびこっているので、ロープを持っていないと足が滑って、落っこちてしまいそうになります。
私は傘を持つのを諦めて、必死で両手でロープをつかみ、その手に体重をかけて、一歩ずつ、一歩ずつ、高い石の階段を降りていきました。
格闘しながらゆっくり下山していると、さらに道が細くなりました。
なんと、その細い石段の真ん中に、赤と青の色をした小さなトカゲが、のんびり立ち止まっていました。
小さいとはいえどんなトカゲか(毒があるのか)わからないし、そもそも爬虫類は苦手なので、
どいてくれるように、叫んだり、近くにある落ち葉をやさしくふりかけたりしましたが、びくともしません。
トカゲがどいてくれるまで、一生帰れないのではないかと、泣きそうになりました。
その道をどうやって脱出したかはご想像におまかせすることにして・・・
とにかく私は、ひとりサバイバルゲームをクリアし、無事、下山することができました。
終盤では雨もマシになり、再び植物の写真を撮る意欲も戻ってきました。
車に戻った頃には、全身汗まみれ、足元は泥だらけでした。
朝から飲むヨーグルトしか食していなかったので、ぺっこぺこ。
瀬底島にある、海の見えるピザ屋さんへ車を走らせ、大きなピザを一枚、ぺろりと食べました。
宿泊先の方にうかがうと、冬の沖縄は、温かいけれど、曇りがち、雨がちだそうです。
そのお話の通り、私の滞在した6日間も、ずっとどんよりのお天気でした。
夏の青い海、青い空の沖縄しか知らなかったので、残念な気持ちも少しありましたが、とても新鮮でした。
そのおかげではじめて山に登ることもできました。
新たな沖縄、本来の沖縄を知ることができて、よかったです。
ひとつ感動したのは、空が曇りや雨でも、海はきれいな水色であるということです。
あともうひとつ、桜のピンクがとても濃いです。南国感。
帰ってきてまだ半月しかたっていませんが、すでに夏の沖縄ダイビング旅の計画を立てています。
やっぱり青空のもとで、透明の海に潜りたいな、と思います。
矢寺 梨奈